代表ご挨拶
Greetings from CIS
当社の中核事業たるマシンビジョンカメラ市場においては、CMOSの急速な普及、それに伴うカメラのコモディテイ化・単価の下落、という大きな変革のうねりに見舞われております。
一方で、センサというデバイスの普及に伴い、画像センサとしてのカメラが果たす役割は社会的な広がりを持ち始め、その中で、受動センサたる従来のカメラが、処理する情報量の幾何級数的な増大に伴い、スマートセンサー化する、というのが不可避のトレンドとして進展して行くものと考えます。
このような状況下で、当社が今後どのような役割を果たせるのか、シーアイエスとしての戦略が試されておりますが、我々といたしましては、従来のセンサのみならず、「スマート」もパッケージでご提供することを通し、スマートセンサ化という、大きなトレンドの一翼を担ってまいります。
1.新たなセンサ、新たなI/F等、新技術を積極的に取り入れたカメラの開発
2.当社オリジナルの画像処理技術(Clairvu™)を軸とした、高画質、高色再現性を特徴としたIPならびに新製品の開発
3.“Imaging Solution Business”の推進
1.につきましては、高速・高解像度のCMOSセンサを搭載した製品、先進的なCoaXPress I/Fを搭載したカメラ等、特徴ある製品の開発を進めております。最近では、新たに測距用のToFカメラ、偏光カメラ、SWIR(Short Wave IR) カメラ等も製品ラインアップに加わりました。今後もたゆまず新たな技術にチャレンジすることを通し、当社製品の独自性をさらに訴求して参りたいと考えております。
2.につきましては、当社では、ClairvuTM ISP (Image Signal Process) をはじめ、画像処理アルゴリズム・ソフトウエアならびにセンサI/F等、各種IPのライセンス提供に積極的に取り組んでおり、メディカル/ライフサイエンス、放送、ITSといった、多様な分野でご採用を頂いております。また、当社のHD/4KカメラにもClairvu ISPを搭載しておりますが、高画質・高性能でありながら、コンパクトである点が好評を博しており、映像品位にこだわる映像プロダクション、忠実な画像再現が求められる医療用画像処理といった分野でご好評をいただいております。
最後の“Imaging Solution Business”とは、お客様のニーズに応じたシステムの開発を指します。お客様からのご要望を実現すべく、ハードウエア、ソフトウエア、そしてアプリケーション開発に至るまで、それぞれの分野におけるプロフェッショナルによって構成されるチーム開発体制を敷いております。
近年は、画像処理ボードのみの開発、エッジAIプロセッサを搭載したボード開発、画像処理用ソフトウエアのカスタム開発からシステムインテグレーションに至るまで、多種多様なご要望にお応えしております。
上記の施策により、当社独自の、ユニークな付加価値を持った商品・サービスをお客様にご提供し、カメラのみならず、お客様のより深い画像処理ニーズにお応えできるような会社へと成長・脱皮して参りたいと考えております。
今後とも引き続きご指導、ご鞭撻ならびに益々のご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。
株式会社シーアイエス
代表取締役社長
村岡 祐輔